バックアップと同期の違いとは?
同期は、2か所以上でファイルを同一に保つため、一方での変更や削除がほかの場所にも反映されます。バックアップは、ファイルの別のコピーを、できれば過去のバージョンとともに保持し、元の状態に戻せるようにします。同期はアクセスと共同作業のため、バックアップは復旧のためのものです。多くの人は両方を必要とし、両者の境界があいまいなサービスもあるため、お使いのものが実際に何をするのかを知っておくことが大切です。
同期でできること
同期サービスは、PC 上のフォルダーを、クラウド上のフォルダーと、接続しているほかのデバイスのフォルダーに一致させます。ノート PC で書類を編集すると、新しいバージョンがスマートフォンにも表示されます。便利ですし、複数のデバイスで作業したりプロジェクトフォルダーを共有したりするのにまさに向いています。
同じしくみが、保護として当てにすると弱点になります。同期フォルダー内のファイルを削除すれば、その削除も同期されます。誤ってファイルを上書きすれば、悪いバージョンがあらゆる場所で良いバージョンに置き換わります。同期は、ミスも含めて現在の状態に忠実なのです。
バックアップでできること
バックアップは、ファイルのコピーを元のファイルとは別にスケジュールで保管するため、あとで元のファイルに問題が起きてもコピーには及びません。PC 上でファイルを削除しても、そのバックアップは削除されず、よいバックアップは過去のバージョンを保持するので、誤った編集の前に戻せます。
バックアップの目的は復元です。「先週このフォルダーはどうなっていたか」「削除したこのファイルを取り戻せるか」といった問いを軸に設計されています。現在のファイルと同一であり続ける必要がないため、同期にはない履歴を保持できます。
並べて比較
バックアップと同期の比較
| 確認したい点 | 同期 | バックアップ |
| 主な目的 | 同じファイルを複数のデバイスで利用でき、共有しやすい | 紛失、破損、ミスのあとでファイルを復旧する |
| ファイルを削除したとき | 通常はあらゆる場所から削除される(ごみ箱に一定期間残ることもある) | バックアップのコピーは、削除するまで残る |
| ファイルを上書きしたとき | 新しいバージョンがあらゆる場所で古いものに置き換わる | サービスが対応していれば、過去のバージョンを保持できる |
| 変更の向き | 双方向:変更が両方向に流れる | 一方向:PC からバックアップへ |
| 向いている用途 | 共同作業、どこからでもアクセス | ハードウェアの故障、事故、災害 |
どちらが優れているということはありません。答えている問いが違い、一方を他方の役目に使うところで痛い目にあうのです。
境界があいまいになるところ
OneDrive、Dropbox、Google ドライブなどのサービスは、主にストレージと同期の製品です。多くは、削除したファイルのごみ箱と、変更したファイルのバージョン履歴という復旧機能も備えています。日常的な事故の多くから救ってくれるので、保護として役に立たないと言うのは公平ではありません。
限界は細部にあります。復元できる期間には通常、期限があり、プランやアカウントの種類で異なります。バージョン履歴は、ファイルの種類とプランに左右されます。また、ファイルは同期フォルダーにあり続けるため、フォルダーの大量削除や破損もそのまま同期されます。お使いのサービスが何をどのくらいの期間保持するかは、最新の規約で確認してください。
これらのサービスの中には、デスクトップ、ドキュメント、ピクチャの各フォルダーを同期サービスに移す機能を備えたものもあります。それらのフォルダーはクラウドで利用できるようになりますが、土台にあるのはやはり同期です。「クラウドストレージとバックアップソフトの違い」では2種類の製品をより詳しく比較し、比較の各ページでは個別のサービスを取り上げています。
状況ごとに役立つのはどちらか
- 間違ったフォルダーを削除した。 同期ではあらゆる場所から消え、ごみ箱が短期間は助けになるかもしれません。バックアップにはコピーが残っています。
- 良い書類を誤った編集で上書き保存した。 どちらのサービスでも、バージョン履歴が有効で、期限が切れていなければ助けになります。
- ノート PC が盗まれた。 同期フォルダーやバックアップセットにファイルがあれば、どちらも役に立ちます。
- ランサムウェアにファイルを暗号化された。 同期されたデバイスにも暗号化されたバージョンが届くことがあります。復旧は、バージョン、またはマルウェアが到達できなかった別のコピーに左右されます。「ランサムウェア対策とバックアップ」をご覧ください。
- 3台のデバイスで作業する、または同僚と共有する。 これは同期の役目であり、バックアップでは代わりになりません。
選び方
複数の場所から作業するファイルや、他の人と共有するファイルには同期を使います。失うわけにいかないもの(同期しているファイルも含みます)には、バックアップを使います。便利さは同期に、復旧は別のバックアップに任せるという形にすると、それぞれが得意な役目を果たせます。
何を使うにしても、どのサービスにも3つの質問をしてください。ファイルを削除したらどうなるか、どこまでさかのぼれるか、誰が復元できるか。バージョンと保持期間は「バックアップのバージョン管理とごみ箱のしくみ」で説明しています。
Tornova の場合
Tornova Backup は Windows PC 向けのバックアップサービスで、同期サービスではありません。選んだファイル、フォルダー、ドライブを PC からクラウドへ一方向に送り、PC どうしのフォルダーのミラーリングやファイル共有は行いません。
PC 上でファイルを削除しても、クラウドのコピーは削除されず、Backup Set(バックアップセット)から項目を外しても、その項目の今後のバックアップが止まるだけです。Smart Cleanup では、削除済みでもクラウドにコピーが残っているファイルを確認でき、ファイルを選び、CLEAN UP と入力して確認するまで何も削除されません。クリーンアップされたファイルは Tornova のごみ箱(Trash)に入ります。バージョン管理(世代管理)は任意で既定ではオフです(3・10・50バージョンを保持でき、ストレージを使用します)。削除されたクラウドのバックアップデータは Trash に1日間残り、その後完全に削除されます。
Tornova は常時動作するものではありません。Automatic Backup(自動バックアップ)は設定した時刻に実行され、Smart Backup は1日・1週間・1か月に1回確認します。実行と実行の間の新しい変更は、まだ保護されていません。機能ページをご覧いただくか、トライアルでお手持ちのフォルダーでの動作を確かめてください。共有に OneDrive、Dropbox、Google ドライブを使っている場合は、そのまま使い続けて、復旧用に Tornova を加えることができます。
よくある質問
OneDrive はバックアップですか?
OneDrive は主にストレージと同期のサービスです。OneDrive のごみ箱とバージョン履歴によって一部のミスは復旧できますが、削除や変更が同期されるため、独立したバックアップというより、一部の復旧機能がついた便利なアクセス手段と考えるのが適切です。
Dropbox や Google ドライブはバックアップですか?
同様のしくみです。核になるのは同期で、復旧機能にはプランによる制限があります。削除したファイルや古いバージョンがどのくらい保持されるかは、最新の規約で確認してください。
バックアップと同期の両方が必要ですか?
必ずしもそうではありませんが、解決する問題が違います。複数のデバイスで作業したりファイルを共有したりするなら同期が必要です。失えないファイルがあるなら、バックアップも必要です。
PC のファイルを削除すると、バックアップからも削除されますか?
製品によります。同期では、通常は削除されます。Tornova Backup では削除されません。クラウドのコピーは、Smart Cleanup などで削除を選ぶまで残ります。
バックアップはランサムウェアから守ってくれますか?
別のコピーがあるため復旧には役立ちますが、感染を防ぐものではありません。バージョンと、マルウェアが到達できないコピーを保持し、復元をテストしてください。
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